【好きなことを仕事にする】後悔する?実際に働いて分かったこと

「好きなことを仕事にすると、嫌いになりそうで怖い」
そんな話を聞くことがあります。

確かに、趣味として好きなことと
仕事としてやることは違います。

お金をもらえば責任もある。
自分の好きなことだけできるわけでもない。
だから慎重になる気持ちも分かります。

でも私は
「嫌いになるかもしれない」という理由だけで諦めるのは
ちょっともったいないと思っています。

なぜなら私自身
実際に「好きなこと」を仕事にした経験があるから。

私の場合は、動物でした。
そして働いてみた結果
好きだった動物が嫌いになったわけではありません。

むしろ好きだったからこそ
「この仕事は私がやりたいこととは違う」と気づきました。
その経験が、次に動物病院で働くきっかけにもなっています。

好きなことを仕事にするのが怖い。
やってみたいけど、後悔したくない。

そんな人に向けて
私が実際に「好き」を仕事にして分かったことをお話しします。


目次

動物が好きだった私は、ずっと動物関係の仕事がしたかった

私は昔から動物が好きでした。

高校を卒業したら
「何か動物に関わる仕事ができたらいいな」と漠然と思っていました。

ただ、動物関係の専門学校へ進むのは
当時の私には経済的にとても厳しかった。

だから高校卒業後はそのまま
生活のために仕事をしていました。

「いつか動物関係の仕事ができたら」とは思いながらも
毎日生活していれば時間は過ぎていきます。

そんな時、本当にいいタイミングで
ペットショップの求人を見つけました。

見つけた瞬間、即応募(笑)
迷った記憶がほとんどありません。

だって動物が好き。
毎日、仔犬や仔猫に囲まれて働ける。
「好きなことなんだから、いい仕事に決まってる!」
くらいに思っていました。

今考えると、なかなかの勢いです(笑)


好きなことを仕事にした毎日は、本当に楽しかった

実際に働き始めると
仔犬や仔猫のお世話は本当に楽しかったです。

ごはんをあげる。
掃除をする。
体調を見る。
一匹一匹の性格を覚える。

お客様がいない時間も、やることはいくらでもありました。
それでも嫌ではありませんでした。

むしろ、休みなんていらないくらい楽しかった。
毎日充実していました。

働きながら動物について勉強することも増え
お店で簡単な治療の補助などを経験する機会もありました。

もっと知りたい。
少しでも動物たちの役に立てるようになりたい。
そんな気持ちから、民間のアニマルナースの資格も取りました。

だから私は
「好きなことを仕事にしたら好きじゃなくなった」わけではありません。

動物はずっと好きでした。

むしろ仕事にしたことで
もっと知りたいと思うようになったくらいです。

でも、そこで思ってもいなかった壁にぶつかりました。


「動物が好き」と「動物を販売する仕事」は同じではなかった

ペットショップで働く以上
私の仕事は動物のお世話だけではありません。

当然、動物を販売することも仕事です。
私はここを、働き始めるまで深く考えていませんでした。

仔犬や仔猫を迎えたいお客様に説明をして、新しい家族として送り出す。
それ自体は嬉しいことでした。

でも中には
「本当にこのご家庭にこの子を送り出して大丈夫なのかな」
と不安になることもありました。

生活環境と犬種の特徴が合っていない。
流行しているからという理由で選んでいる。
動物と暮らすことを、あまり具体的に想像していない。

そんなお客様に出会うと、私はどうしても
「売ること」より「この子がこの先どう暮らすのか」を考えてしまいました。


「ハムスターを買いに来たけど、このワンちゃん買おうかな」

今でも覚えているお客様がいます。

お客様は、小さなお子様と赤ちゃんと共に夕方にご来店。
その日はもともと、ハムスターを買いに来たそうです。

ところが店内にいた生後3か月ほどの仔犬を見て
「このワンちゃん、セールで安くなってるんですね」という話になりました。

そして
「ハムスターを買いに来たんだけど、安くなってるならこのワンちゃん買っちゃおっかな(笑)」
「今日連れて帰れます?」
「もう散歩もできます?」
という流れに。

私の頭の中では「いやいやいや、ちょっと待ってーーー!」です(笑)

ハムスターを迎えるつもりで来たご家庭です。
当然、犬を迎える準備はしていないはず。

しかも仔犬を迎えるとなれば
今日連れて帰って終わりではありません。
これから何年も一緒に暮らします。

毎日のごはん。
トイレ。
しつけ。
散歩。
ワクチンや予防。
病気になれば動物病院へ行く。


お金もかかります。
生活だって変わります。

私は、そのお客様にかなり説明しました。

ハムスターを迎えるのと犬を迎えるのでは
必要な準備も生活も違うこと。
この先ずっとお世話をしていけるのか。
家族全員が犬を迎えることに納得しているのか。

一度家族でちゃんと話し合ってほしいこと。

そして
「それまではこの子を保留にしておくので、一度ご家族全員で考えてからまた来てください」
と伝えました。

お客様はというと
「確かにー!旦那にも相談してから、また来てもいいですか?」
と納得してくれました。

私としては
「よかった。一回ちゃんと考えてもらえる」と思ったんです。

ところが、その日は運悪く……いや、運良くなのか?(笑)
部長が店舗を訪問してたようで。
バッチリ事の顛末を見ておられたようです(笑)

そして後から言われました。

「にゃもさん、あなたは動物の“販売員”であって、“飼育員”ではない。」

……ごもっとも。
仕事として考えれば、本当にその通りです。

私はペットショップの販売員。
お店は動物を販売することで成り立っています。

お客様が購入したいと言っているのに、販売員の私が止めている。
会社から見れば「何してるの?」となるのも分かります。

でも。
私はどうしても、そこを曲げられませんでした(笑)


好きなことを仕事にしたからこそ「違う」が分かった

その後も、似たようなことが何度かありました。

もちろん
ほとんどのお客様はきちんと考えて動物を迎えています。
新しい家族が決まり、嬉しい気持ちで送り出した子もたくさんいます。

でも私は「販売すること」と
「動物の幸せを考えること」が自分の中でぶつかった時
どうしても販売を優先できませんでした。

そこで初めて気づきました。

私は動物が好き。
でも
「動物が好きだから、ペットショップの販売員が自分に合っている」とは限らない。

好きなものは同じでも
どう関わりたいのかによって仕事は全然違います。

私の場合は、動物を販売することより
もっと健康やお世話の部分で動物に関わりたい。
少しでも動物たちの役に立てる仕事がしたい。

その気持ちが強くなっていきました。

そして私は
ステップアップするつもりで動物病院の求人を探すことになります。


▼ 動物病院で実際に働いて感じたことはこちらの記事でも書いています。


じゃあ「好きなこと」は仕事にしない方がいい?

ここまで読むと
「やっぱり好きなことを仕事にすると大変なんじゃん」と思うかもしれません。

でも私は、好きなことを仕事にしたことを後悔していません。
むしろ逆です。

ペットショップで働かなかったら
「動物関係の仕事がしたかったな」という気持ちはずっと残っていたと思います。

実際に働いたから
仔犬や仔猫のお世話をする楽しさを知った。
もっと勉強したいと思った。
資格も取った。

そして、自分は動物とどう関わりたいのかも分かりました。

もし求人を見つけた時
「好きなことを仕事にすると嫌いになるかもしれないし……」と応募しなかったら。

私はたぶん「あの時応募してたら、どうなってたかな」
何年経っても考えていたと思います。


「好きなことを仕事にすると嫌いになる」のが怖いなら

私は「好きなことを仕事にすると嫌いになるのが怖い」という気持ちだけで諦めるのは
もったいないと思っています。

だって、本当に嫌いになるかどうかは
やってみないと分からないから。

もちろん、何も調べずに勢いだけで仕事を辞めたり
高額なお金をかけたりする必要はありません。

私のペットショップへの応募は、かなり勢いでしたけど(笑)

今なら、始める前にできるだけ調べます。
仕事内容。
収入。
勤務時間。
必要な資格。
実際にはどんな業務があるのか。
自分の生活と両立できそうか。

そして「好きな部分」以外にどんな仕事がついてくるのか。

ここまで知った上で「それでもやってみたい」と思うなら
私は挑戦してみてもいいと思います。


好きなことを仕事にする前に考えたい3つのこと

私の経験から
特に考えておいた方がいいと思うのはこの3つです。

① 「何が好きなのか」をもう一段深く考える

私は「動物が好き」でした。

でも仕事にして分かったのは
動物が好き=動物に関わる仕事なら何でも合う
ではないということ。

動物のお世話をする。
販売する。
治療を支える。
トリミングする。
しつけをする。

同じ「動物関係」でも、仕事内容はまったく違います。

だから「〇〇が好き」だけではなく
その中の何をしている時が好きなのか
そこまで考えておくと、仕事とのミスマッチを減らせると思います。


② 「好きなこと以外の仕事」まで調べる

どんな仕事にも、表からは見えにくい業務があります。

私もペットショップで働く前は
仔犬や仔猫のお世話をする自分ばかり想像していました。

でも当然、販売も仕事です。
接客もする。
売上もあります。
会社としての方針もあります。

好きなことを仕事にしたい時ほど
「楽しそうな部分」以外を見ることが大切。

求人を見るだけでなく
実際の仕事内容を調べたり、経験者の話を探したりする。

できるなら、働く前に
その仕事の現実をできるだけ知っておく。

これは
「好きだから大丈夫!」だけで飛び込んだ私の反省点です(笑)


③ 「違う」と思った時に方向転換してもいいと考えておく

ここは一番伝えたいところです。

挑戦した仕事が、自分に合わなかった。
思っていた仕事と違った。
好きだったものを、少し嫌いになりそうになった。

だからといって
「挑戦したこと自体が失敗だった」にはなりません。

嫌いになるまで続けなくてもいい。
「これは違うな」と分かったところで、方向転換すればいい。

私もペットショップで働いた経験があったから
次に動物病院という選択肢が見えました。

最初から
「私が本当にやりたいのは動物病院だ!」
と分かっていたわけではありません。

やってみたから、次が見えた。

仕事って
そういう見つけ方でもいいんじゃないかと思っています。


40代になった今も「やらなかった後悔」の方が残ると思っている

私はこれまで、いろいろな仕事をしてきました。
続かなかった仕事もあります。
「これは合わなかったな」と思った仕事もあります。

でも今振り返ると、やってみた仕事は
少なくとも「自分にはどうだったか」の答えが出ています。

でも、やらなかったことには答えがありません。
「あの時やっていたらどうなっていたんだろう」が残ります。

40代になると、新しいことを始める時
失敗したくない。
遠回りしたくない。
今さら遅いんじゃないか

そんなことも考えます。

でも私は
始める前から「一生続けられる仕事」を当てなくてもいいと思っています。

やってみて、違ったら修正する。
それでもいい。

むしろ今までいろいろ経験してきた40代だからこそ
「これは違う」に気づける材料も増えているはずです。


まとめ
好きなことを仕事にするか迷ったら「嫌いになるか」だけで決めなくていい

好きなことを仕事にすると、嫌いになるかもしれない。
確かに、そんな可能性もあると思います。

仕事になれば
好きなことだけをしていればいいわけではありません。
責任もあります。
自分の考えと、会社やお客様が求めるものが合わないこともあります。

私も実際
「動物が好きならペットショップは最高の仕事に決まってる!」
と思って飛び込みました(笑)

そして働いてみて
「動物が好き」と「動物を販売する仕事が自分に合う」は違うと知りました。

でも、それで動物が嫌いになったわけではありません。

むしろ
私は動物とどう関わりたいのかが分かりました。
そして、その経験が次の仕事につながりました。

だから
「好きなことを仕事にしたい。でも嫌いになるのが怖い」と迷っているなら
怖さだけで諦めなくてもいいと思います。

まず、その仕事についてしっかり調べてみる。
好きな部分だけではなく、実際に何をする仕事なのかを見る。

それでもやってみたいと思ったら、挑戦してみる。

そして「思っていたのと違う」と分かったら
嫌いになるまで頑張らずに方向転換する。

やってみたからこそ分かることは、たくさんあります。

好きなことを仕事にするか迷っているなら
「やらなかったら私は後悔しないかな?」と、一度自分に聞いてみてください。

その答えも、仕事を選ぶ大切な材料になると思います。

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