在宅ワークの求人を探していると
よく見かけるのが「業務委託」という働き方。
正社員やアルバイトとは違うことは何となく分かる。
会社に出勤しなくてもいい。
働く時間も比較的自由そう。
自分のペースで仕事ができそう。
私も動画編集を始めた頃は、そのくらいのイメージでした。
でも実際に個人事業主として
企業から仕事を受けるようになって分かったのは
業務委託って、思っていた以上に「個人会社」なんだなということ。
仕事をするのも自分。
スケジュールを管理するのも自分。
クライアントとやり取りするのも自分。
請求するのも自分。
契約について確認するのも自分。
税金のことを考えるのも自分。
会社ならいろいろな部署に分かれてやっていることが
全部「自分」という部署にやってきます(笑)
もちろん、だから業務委託はやめた方がいい
という話ではありません。
私自身、未経験から動画編集を始めて
業務委託で企業案件を受けるところまで経験しました。
ただ、これから在宅ワークを探す人には
「家で自由に働けそう」という部分だけでは
会社員との違いが見えにくいと思っています。
今回は、会社員として働いてきた私が初めて業務委託で仕事をして
「そこまで自分でやるの!?」と戸惑ったことをまとめます。
在宅ワークの求人で「業務委託」を見つけた時
自分に合う働き方か考える材料にしてみてください。
そもそも「業務委託」は会社員と何が違う?
会社員やアルバイトとして働いていると
会社と雇用関係があります。
一方、業務委託では基本的に雇用されるのではなく
依頼された仕事を契約に基づいて行います。
私が動画制作の仕事をしていた時なら
「こんな内容の動画を、この納期までに、この金額でお願いできますか?」
という依頼を受け、できるなら受ける。
難しければ断る。
そして引き受けた仕事を納期までに仕上げて納品する。
ざっくり言えば、そんな働き方でした。
会社員時代との大きな違いは
「会社へ行けば仕事が用意されている」という状態ではなくなったことです。
仕事をするだけではなく、その仕事を受けて、管理して
お金を受け取るところまで自分で動く必要があります。
私はここを、実際にやってみて初めて理解しました。
最初は請求書を作るだけで「会社っぽい!」と悦に浸っていた
動画編集を始めたばかりの頃は
クラウドワークスやランサーズなどの
クラウドソーシングを使って仕事を探していました。
当時経験したのは「この動画編集は1本1,500円」というように
あらかじめ金額が決まっている仕事が中心。
▼私が未経験から動画編集を学び、最初の仕事を受けるまでの流れはこちらで詳しく書いています。

個人事業主として本格的に仕事をするなんて
もちろん人生初です。
開業届を出すかどうかすら悩んでいた頃は
見よう見まねで請求書を作って
言われた金額を書いて提出する程度でした。
それでも
「なんか会社っぽいことを自分でやってる……!」
と、ちょっと悦に浸っていました(笑)
転機になったのがAfter Effectsを学んだスクールです。
そこでは動画制作の技術だけでなく
営業や営業ツールについても教えてもらいました。
そして卒業する頃
スクールの代表から業務委託で仕事をしないかと声をかけてもらいました。
スクールの母体は映像制作会社。
ここから私は、この映像制作会社を通して
業務委託で案件を受けるようになりました。
「税込みで請求してください」で税金の存在に気づく
最初の頃は
「この内容で、納期はここまで。報酬はこの金額でどうでしょう?」
という形でした。
当時の私のスケジュールはスッカスカ(笑)
仕事をもらえるだけでありがたかったので
基本的にはすぐ引き受けていました。
そんな状態で何件か仕事をした頃
「月末の請求なんですけど、税込みでこの金額にして出してくださいねー!」
と言われました。
そこで私は「……税込み?」って、頭はハテナです(笑)
今までクラウドソーシングで
提示された「1本〇円」という仕事を受けていた時には
そこまで意識できていませんでした。
でも、企業と直接仕事をするようになれば
請求や税金についても自分で理解しておかなければいけません。
さらに
「これから企業案件もやっていくなら
請求書だけじゃなく契約書の類もしっかりしておかないと
いつか痛い目にあいますよ」
と言われました。
・・・ビビりました(笑)
でも、おかげで早い段階で気づけました。
業務委託は、頼まれた動画だけ作っていれば終わりではない。
お金のやり取りも、契約も含めて仕事なんですよね。
※税金や契約の扱いは取引内容や契約形態などによって異なります。
実際に業務委託で仕事を始める際は、最新の公的情報や契約内容を確認してください。
報酬は「会社が決めた給料をもらう」とは限らない
報酬の決まり方にも違いがありました。
私の場合、最初の企業案件では相手から
「この仕事内容・納期・金額でどうですか?」と提示されることがほとんどでした。
それを見て、受けるか受けないかを決めます。
でも経験を積み
後半で受けていた継続案件では違いました。
まず私から希望単価を提示して
相手と話し合いながら1本あたりの単価を決めました。
これは会社員時代にはほとんど経験しなかったことです。
決められた時給や月給で働くのではなく
自分の仕事にいくらの金額をつけるのかを考える場面が出てくる。
最初の私は「仕事をもらえるなら!」という気持ちが強かったので
相手から提示された条件をそのまま受けることがほとんどでした。
でも続けていくなら
✅ 仕事内容はどこまでなのか
✅ どのくらい時間がかかるのか
✅ 納期は現実的なのか
✅ その報酬で引き受けるのか
こうした判断も必要になります。
「仕事をする力」と「仕事を受ける条件を判断する力」は別なんだ
と、後になって分かりました。
「自由に働ける」はずなのに、全然自由じゃなくなった
在宅で業務委託。
聞くだけなら、かなり自由そうです。
実際、会社員のように
「朝〇時までに出勤する」という働き方ではありませんでした。
その代わりにあるのが納期です。
基本的には「〇日までにこれを納品する」という仕事なので
納期から逆算して自分でスケジュールを組みます。
仕事が少ないうちは、それほど問題ありません。
ところが継続案件を抱えながら
新しい案件も受けるようになると話が変わってきます。
クライアントはそれぞれ別です。
当然、他のクライアントから
私が何件仕事を受けているかなんて知りません。
継続案件を進めているところに
「ちょっと短納期なんですけど……どうにかならないですかねー」
と新しい依頼が来る。
そこで「無理です!」と言えればいい。
……言えなかったんですよね、私(笑)
「断ったら次の仕事が来ないかも」が怖かった
個人で仕事を始めた頃の私は、基本的に依頼を断りませんでした。
仕事をもらえること自体がありがたい。
多少無理をすればできるなら
クライアントの希望に応えたい。
そして心のどこかに
「ここで断ったら、次の仕事をもらえないかもしれない」
という怖さもあったんだと思います。
だから暇な時は「仕事がない……」と不安になる。
仕事が増えたら増えたで、断れない。
結果どうなるか。
全然自由じゃない(笑)
▼仕事がない時に私が実際にやっていたことは、こちらでまとめています。

動画を作る。
編集する。
クライアントと打ち合わせをする。
外注先とやり取りする。
その間にも新しい仕事の相談が来る。
納期から逆算してスケジュールを組んでいるはずが
気づけば毎日のように何かの納期がある。
この頃の私はストレスが溜まると眉毛のあたりをかく癖までできてしまい
気づけば眉毛がかなり薄くなっていました(笑)
夫に「眉毛どこやった?」と言われるまで気づきませんでした(笑)
在宅で自由に働くはずが
「私、会社員の時より自由なくない?」と思った時期です。
「時間で働く」って、思っていたほど悪くないのかもしれない
会社に勤めていた頃は、
「〇時から〇時まで絶対ここにいないといけない」
という働き方を窮屈に感じることもありました。
業務委託なら、基本的には自分で時間を組み立てられます。
これは間違いなくメリットです。
でも実際に経験してみて
時間で働くことにも良いところがあるんだなと思うようになりました。
勤務時間が決まっていれば
仕事をする時間としない時間の境界も比較的分かりやすい。
一方、納期で動いていると
自分で境界を作らない限り
仕事はいくらでも生活の中に入り込んできます。
もちろんこれは、業務委託そのものが悪いのではありません。
当時の私が
仕事量をうまく調整できなかったことも大きな原因です。
むしろ
自由だからこそ、自分で「ここまで」を決める力が必要だった。
これは会社員だけをしていた頃には分からなかったことでした。
業務委託は「家で働く会社員」ではなかった
業務委託を経験して、一番伝えたいのはここです。
世間では
「フリーランスになろう」
「副業から個人事業主へ」と
比較的気軽な言葉で紹介されることもあります。
でも実際にやってみた私の感覚では
業務委託で働くことは、小さな「個人会社」をひとりで動かすことに近い。
会社なら、仕事内容によって
それぞれ役割が分かれていることがあります。
ひとりで業務委託の仕事をするなら、その仕事が全部
「自分部署」にやってきます(笑)
一方、仕事を依頼する側から考えれば
「この仕事を、この日までにお願いします」と渡したら
あとはきちんと進めて納品してほしいはずです。
だから業務委託で仕事を続けていくなら
ただ言われた作業をするだけではなく
進捗を伝える。
分からないことは確認する。
納期を守る。
必要なら先回りして提案する。
そんな「痒いところに手が届く存在」になることも大切だと感じました。
とはいえ、最初から全部完璧にできる必要はありません。
私だって最初は、見よう見まねの請求書を作って
「会社っぽい!」と喜んでいたくらいです(笑)
必要になったことをひとつずつ覚えて
経験しながらできることを増やしていきました。
まとめ
「自由そう」だけでなく、自分で管理する範囲まで知って選ぶ
在宅ワークを探していて「業務委託」という言葉を見ると
家で働ける。
時間が自由。
会社に縛られない。
そんな部分に目が行きやすいと思います。
実際、それは業務委託の魅力でもあります。
でも会社員と業務委託の両方を経験した私が
応募する前の自分に伝えるなら
「自由になる部分と一緒に、自分で背負う部分も増えるよ」と言います。
私が実際に戸惑ったのは
- 仕事を受ける条件を自分で判断する
- 報酬について相手と交渉ことがある
- 納期から逆算して仕事量を管理する
- 請求書を作り、入金まで管理する
- 契約や税金についても自分で確認する
といったことでした。
会社員時代は、自分の担当業務に集中できていた。
業務委託になったら
仕事の前後にあることまで自分の仕事になった。
だから「会社員と業務委託、どちらがいい?」ではなく
「私はどこまで自分で管理する働き方が合っている?」
で考えた方がいいと思っています。
時間を自分で組み立てたい。
自分で仕事を選びたい。
その代わり、仕事量やお金、契約なども自分で管理する。
そこまで含めて「やってみたい」と思えるなら
業務委託という働き方は在宅ワークのひとつの選択肢になります。
逆に
「仕事以外のことまで全部自分でやるのはちょっと違うな」と思ったなら
雇用されながら在宅で働ける仕事を探す方法もあります。
在宅ワークを探す時は
「家で働けるか」だけでなく「どんな立場で働くのか」まで見る。
私が実際に業務委託を経験して
求人を見る時に知っておいてほしいと思う一番の違いです。

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